虫歯・歯周病治療

歯が「痛い」「しみる」と感じたら、むし歯の兆候です!

「歯がズキズキする」「歯がしみる」「歯が黒ずんでいる」などの症状を感じたら、それはもしかしたらむし歯かもしれません。
一度むし歯になってしまうと決して自然治癒することはなく、放っておくとどんどん進行していくばかり。そして最終的には歯を抜かざる得ない状態にまで進行してしまうことも―。

進行段階と治療内容

CO 〈ごく初期のむし歯〉

症状
歯の表面のエナメル質が溶けはじめ、白く濁った状態。歯に穴はあいていないので、痛みやしみるなどの自覚症状はありません。
治療内容
毎日の適切なブラッシングやフッ素塗布などで治すことができます。

C1 〈エナメル質のむし歯〉

症状
歯の表面のエナメル質がさらに溶けて黒ずんでいる状態。冷たいものを食べるとしみることがありますが、まだ痛みはありません。
治療内容
むし歯になった部分を削り、レジン(歯科用プラスチック)を詰めて治療します。

C2 〈象牙質のむし歯〉

症状
エナメル質の内側にある象牙質までむし歯が進行した状態で、冷たいものや甘いものを食べるとしみるようになり、痛みも時々感じるようになります。
治療内容
むし歯になった部分を削り、インレー(詰め物)を使用して補います。

C3 〈神経まで達したむし歯〉

症状
神経までむし歯が進行してしまうと熱いものを食べるとしみるようになり、何もしていなくてもズキズキと激しく痛むようになります。
治療内容
むし歯になった部分を削り、インレー(詰め物)を使用して補います。

C4 〈歯根まで達したむし歯〉

症状
神経までむし歯が進行してしまうと熱いものを食べるとしみるようになり、何もしていなくてもズキズキと激しく痛むようになります。
治療内容
神経を除去して、神経が入っている管(根管)をきれいに取り除いて抜歯を防ぐ「根管治療」を行います。根管治療後はクラウン(被せ物)を使用します。

むし歯は予防が大切です!

むし歯は、治療してもセルフケアや定期検診を行っていないと再発してしまう可能性が高い病気です。治療後も健康な状態が保てるように、ご自宅でのブラッシングをきちんと行うこと、定期検診で歯のクリーニングなどの処置を受けることがとても重要です。
当院では、むし歯治療はもちろん、歯のクリーニングなどの予防処置やケアも行っています。健康な口腔内環境を保つお手伝いをさせていただきますので、お気軽にお越しください。

甘くみると危険!? 歯ぐきのトラブル「歯周病」

「歯ぐきから出血する」「口臭がきつい」「歯ぐきが赤く腫れている」「歯がグラつく」
「口の中がネバネバする」「歯と歯のすき間が広がっている」「歯が長くなったように見える」―。
このような症状が出てきたら、歯周病の可能性があります!
歯周病とは、プラークや歯石にからみつく歯周病菌によって歯周組織が炎症を起こし、重症化すると歯を支えているあごの骨を溶かしてしまう怖い病気です。
炎症によって歯ぐきが腫れたり、出血するなどの症状が起こります。
初期のむし歯なら治療も簡単。できるだけ早く歯科医院に行って治療をすることが重要です。

歯周病は、日本人の成人のうち実に約8割が患者または予備軍と言われている病気で、歯を失う原因の第一位にもなっています。
初期は自覚症状が乏しいため、気づかないまま進行してしまうことが多く、そのため重症化することも珍しくありません。重症化すると歯を支える骨まで冒されて、歯を失うこともあるのです。上記のような歯ぐきのトラブルを感じたら、できるだけ早く受診しましょう。

お口の中だけじゃない! 歯周病の影響

「歯周病」は、さまざまな全身疾患の原因となることがわかってきています。
口腔内の歯周病菌が体内に入り込むと、各種臓器に悪影響を及ぼしてしまうのです。
特に心臓病や肺炎、糖尿病、早産などは有名で注意が必要です。

糖尿病
糖尿病になると免疫機能が低下して「歯周病」にかかりやすくなります。
また、歯周病にかかると血糖コントロールが困難になり、糖尿病を悪化させてしまうことが明らかになっています。
心臓病
歯周病菌が心臓の血管に入り込んで血栓を作り、
心筋梗塞や動脈硬化などを引き起こすことがあります。
肺炎
歯周病菌が気管に入ると肺で炎症を引き起こし、肺炎を引き起こすことがあります。
早産
歯周病菌が妊婦の体内に入り込むと陣痛に似た筋肉の収縮を引き起こし、早産や低体重児出産を招くことがあります。妊娠が分かったら妊婦であることを歯科医に告げ、早目に受診いただくことをおすすめします。

歯周病検査

当院では診察をするだけではなく下記のような検査を綿密に行い、患者さまのお口の状態を客観的に評価したうえで歯周病治療を行っています。
検査をしっかり行うことでお口の状態を詳しく知ることができ、正確な診察が可能に。それによって最適な治療計画を立てることができます。

歯周ポケット検査
「プローブ」という、ものさし状の器具を用いて歯周ポケット(歯と歯ぐきの間の溝)の深さを調べます。深ければ深いほど、歯周病が進行していることになります。
歯の揺度検査
ピンセット状の器具で歯をつまんで動かし、グラつき度合いを調べます。グラつきが大きいほど歯周病が進行していることになります。
レントゲン検査
顎の骨の状態をレントゲン撮影にて調べます。骨が薄くなっているほど歯周病が進行していることになります。

当院の歯周病治療

当院では、患者さまのお口の状態に合わせて下記の歯周病治療を行っています。

PMTC

軽度の歯周病に対して行います。

専用器具と研磨剤を使って、普段の歯磨きでは取り除けない歯の汚れを丁寧に取り除きます。

SRP

軽度の歯周病に対して行います。

専用器具を使って、普段の歯磨きでは取り除けない歯の表面や歯周ポケットのすき間に付着したプラークや歯石、バイオフィルムを除去。その後、ザラついた歯面をなめらかに仕上げ、汚れの再付着を防ぎます。

歯周ポケット掻爬
(そうは)術

軽度~中等度の歯周病に対して行う外科的処置です。

局部麻酔を行なって歯周ポケット内のプラークや歯石、膿、感染した組織を除去します。

フラップ手術

中等度以上の進行した歯周炎に対して行う外科的処置です。

局所麻酔を行なって歯ぐきを切開して顎の骨からはがし、露出した歯根に付着しているプラークや歯石を除去します。また、感染した組織も取り除きます。

歯周病は早期発見が何より大切です!

歯周病は、サイレント・ディジーズ(静かなる病気)と呼ばれているほど自覚症状が乏しいうえ、進行しやすい病気です。症状に気づいてから病院に行っては手遅れになってしまうこともあるのです。自覚症状の有無にかかわらず、定期検診で病気の有無のチェックや歯のクリーニングなどの処置を受けることが重要です。